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農林水産省主催「日本食・食文化が切り拓く健康長寿産業シンポジウム」が開催されました。

  • 2014年08月01日
  • 日本フードコーディネーター協会

「日本食・食文化と健康長寿」新産業の発展を目指す
農林水産省主催「日本食・食文化が切り拓く健康長寿産業シンポジウム」


2014年6月27日(金)、産・官・学合同のシンポジウム「日本食・食文化が切り拓く健康長寿産業シンポジウム~慶應義塾における百寿総合医学研究と食育イニシアチブ~」が開催され、に約200人が参加した。

本シンポジウムでは、食品企業や学術機関の研究者などに「日本食・食文化と健康長寿」への関心を高めてもらい、産学官連携による科学的アプローチを促進し、また、2015年のミラノ万博や2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会等の機会を捉えた健康食としての日本食の科学的知見に基づいたアピールを通じ、国内外への健康長寿市場を開拓する気運を高めることを目指し、開催された。

はじめに主催者を代表し、農林水産省食料産業局 食品小売サービス課 外食産業 室長の山口靖氏(写真:右)より
「健康長寿者の食習慣や、日本食と健康長寿に関する関係性を科学的に解明し、高齢者の食品やサービスの開発、日本食と健康長寿をテーマとした研究、産・官・学連携のエビデンス整備の取り組みに期待する。2015年開催予定のミラノ万博では、日本の『食』がヘルシーであるというエビデンスを提唱し、日本の『食』のブランド価値を高めていきたい。本シンポジウムが、新しい食産業の発展に寄与することを望みます」と挨拶があった。
続いて、健康長寿延伸のための食育イニシアチブ協議会(※2) 議長の末松誠氏より、「『攻めの農水』『COITrial』『医療周辺産業ビジネス』の連携による健康長寿延伸モデルの提案を目指して」と題し挨拶があった。
 

産・官・学講演とパネルデスカションは下記のとおり。
政府・行政からは、内閣官房健康・医療戦略室の藤本康二参事官より「健康長寿延伸に向けての政府の取り組み」について講演が行われた。
政府全体の取組として、医療費抑制を見据えて、健康に関するサービス等の新たな産業創出を推進しており、推進にあたっては、異分野の融合が産業創出を促すとともに、国内で創出した産業を海外に展開し経済成長につなげることが重要であることを話された。

産業分野からは、セコム医療システム(株)布施達朗代表取締役社長が「健康長寿社会実現のためのサービス産業の方向性と課題」について講演。
24時間365日見守るホームセキュリティ・システムのセコムが、究極のセキュリティとして、お客様の生命を守る、在宅・医療・介護サービスを提供。また、トップシェフと連携して美しく、おいしく、心とからだにやさしい病院食の提供やシニアレジデンス(高齢者住宅)での個人の嗜好によって選択できる食事の提供など、サービス提供にあたって食の重要性を踏まえた取組について紹介。
センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムのビジョナリーチームリーダー松田 譲氏より10年後の日本が目指すべき姿、どのように社会が変わるべきか、人が変わるべきか、その目指すべき社会像を見据えたビジョン、ビジネスモデルの創出支援などの観点から、本シンポジウムの目指す方向には、産官学連携はもちろん、異分野融合の意義があると唱え、シンポジウムにエールを送った。

学術分野から慶應義塾大学医学部教授/衛生学・公衆衛生学の武林亨氏による司会のもと、「疫学研究から見た日本人の食生活の特徴と長寿:国際比較とコホート研究の知見から」と題し、慶應義塾大学医学部教授/衛生学・公衆衛生学の岡村智教氏より講演が行われた。
講演では、欧米と日本の食の違いに着目した疫学調査の事例を紹介し、その上で、超高齢者(85歳以上)、百寿者(100歳以上)、超百寿者(105歳以上)の健康長寿要因を調査し、「人生90年社会」の到来に備えた「健康のものさし」づくりの重要性について説明された。

その後、「健康長寿延伸のための食育戦略」をテーマに、パネルディスカッションが行われた。
モデレーターは武林氏(写真:左)。パネリストは山口靖氏、布施達朗氏、岡村智教氏、吉村公雄氏(慶應義塾大学医学部専任講師/医療政策・管理学)、新井康道(慶應義塾大学医学部専任講師/百寿総合研究センター)の5名(写真:右の左から)。農業や食産業を超えた新しい市場の提唱や、健康に長生きする意義、高齢者はもちろん、若い世代が「老い」にどう取り組むかなどについて、活発な意見が交換された。

     

引き続き、学術分野からの講演ではサントリーウエルネス(株)健康科学研究所研究主幹の出雲貴幸氏が司会をし、福岡大学スポーツ科学部教授の田中宏暁氏が「スロージョギング健康法」について講演。身体に無理のないスロージョギングは、エネルギー消費量を高め、最大酸素摂取量を高め、筋量を増やす健康作りの運動であることを説明。自らジョギングシューズでスロージョギングを披露し、会場からの質問に丁寧に答えた。

 続いて、(独)理化学研究所統合生命医科学研究センター消化管恒常性研究チームチームリーダーの本田賢也氏が「腸内細菌による免疫モデュレーション」について講演。腸内細菌叢の構成異常(dysbiosis)が様々な疾患と関連があること。腸内細菌を理解するための研究方法を解説。そして、構成異常は叢の多様性の減少や単純化であり、食の多様性が生命には重要であることを科学的な観点から研究事例を交えて説明した。

 最後に、慶應義塾大学医学部長 末松誠氏より、閉会の挨拶があり、4時間におよぶシンポジウムは無事終了した。

 

参考:

1 農林水産省http://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/ich/

2 健康長寿延伸のための食育イニシアチブ協議会とは

慶應義塾大学、京都府立医科大学、東京大学、タカラバイオ株式会社、太陽化学株式会社、
キッコーマン株式会社、日清食品ホールディングス株式会社、株式会社タニタ、セコム医療
システム株式会社、サントリーホールディングス株式会社、味の素株式会社、山形県鶴岡市、
JA神奈川県厚生連伊勢原協同病院で構成する産学官コンソーシアム

 

― 本件に関するお問い合わせ先 ―

「日本食・食文化が切り拓く健康長寿産業シンポジウム」

 

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