食のプロ・コラム

鰻料理   エトセトラ

  • 2014年10月07日
  • 日本フードコーディネーター協会

(有)ヴァンセーヌサービス代表
日本フードコーディネーター協会
常任理事   酒井 一之


「鰻料理   エトセトラ」

 

食べ物に好き嫌いが無いので、旅をしていても食事で困る事は無い。珍しいもの、その土地の料理、興味ある食べ物、何でも食べてみる。だから、どこの国に行っても日本食が懐かしい等のホームシックやカルチャーショックには無縁であるし、何が1番好きな物かと聞かれると迷ってしまう。敢えてと聞かれれば、1番に生ガキ、2番に鰻、3番に茄子かな、と思うぐらいだ。

 

鰻は嫌いではないので結構あっちこちで食べたし、敢えて探した料理でもある。そんな鰻料理 エトセトラをご紹介しよう。

 

*デンマークの鰻

昔デンマーク、コペンハーゲンには2年間住んでいた。ある時に無性に鰻が食べたくなったことが有った。
デンマーク名物、オープンサンドにはデーンと厚みのあるうなぎの薫製が乗っており、デンマークビールとの相性は抜群にいい。これだけ鰻が出回っているのなら活け鰻をと、魚屋で探したが中々見つからなかった。
うやく市内の運河沿いでおばさん達が生け鰻を売っているのを見つけたときは、思わず飛び上がったが、持って帰った鰻は700g以上。
まな板とナイフを用意し、頭に串を打ち、さー、やるぞと思ったが鰻はじっとしていない。手に絡み付き、とぐろを巻いて抵抗する。なんとか料理をしたが、ヨーロッパ鰻は成長してしまうと脂が乗っていると言うより、脂濃いと言った感じ。江戸前ならぬ「コペン前鰻」にオクラとポワロー葱を刻んで蒲焼きを偲んだが、中々美味かったことを覚えている。

 

イギリスの鰻

ロンドンで鰻料理を探した。元々鰻パイ詰めマッシュポテト料理を出す店が古き良き時代のロンドンだけでも100軒近い鰻料理店が有ったと言うが、テームズ河の水質悪化で鰻も減り、庶民も食べなくなったので、見つけるのは難しいぞとフランス人の友人にいわれた。ついでに言っておくが、イギリスには美味い物等無いからな。とはイギリス嫌いの友人のアドバイス。(確かに想い出に残る料理は少ない)

 

ロンドンブリッジからそれほど遠くないペチコートレーン(色っぽい名前ですな)の屋台で、鰻のゼリー寄せを見つけたのはロンドン滞在2日目であった。早速買って食べてみたがゼリー寄せならぬ「うなぎの煮こごり」。歩きながら食べるにはちょっと苦労するし、味も今イチ。古き良き時代の料理が廃れていくのは寂しいが、これでは忘れ去られてしまっても仕方が無いな、と思えた「鰻の煮こごり。」でした。

                         続く

 

 

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