食のプロ・コラム

「プロだからこそできる裏方仕事」

  • 2012年10月04日
  • 日本フードコーディネーター協会

㈲カメリアエンタープライズ 代表取締役

日本フードコーディネーター協会理事 佐野 由美子



 


「プロだからこそできる裏方仕事」

 
 「自分に100パーセント自信があるもの」
レストランのプロデュースの仕事を始めて20数年になります。
 「洋食屋」「中国料理」「ダイニングカフェ」「フードコート」・・・ホテルの開業から、ワンコインのどんぶり屋さんまで、これまで様々な業種・業態のレストランの経営支援をさせていただきました。
「支援」と言いましても、ゼロからの開業プロデュースから、業績の悪化した飲食店の立て直し、メニュー改善、人集め、店長・スタッフの教育などお手伝いの業務内容は多岐に渡りました。
「接客マナー」や「テーブルコーディネートの提案」だけを
依頼されることもあります。
何故、こうして色々なことを頼まれるのか?
それは、自分には20代からのレストランでのサービスと店長経験があり、今も自分の店(赤坂璃宮)の経営に携わっているからに他なりません。
つまり「現場を知っている」「今もレストランの現役」だからです。

 豊富な知識だけでなく、経験、つまり実績に裏付けられた「知恵」こそが 現場ではいちばん求められます。
おわかりでしょうが、見たり、聞いたり、勉強したり、だけの知識力だけでは、プロの世界では通用しません。
遠回りに見えるかもしれませんが、しっかりと体に身についた経験があってこそ 初めて人に体当たりで教えられるものです。
「本物」の実力をしっかりとつけてから「食」の世界に打って出れば、必ず人の目に留まるものです。
 「レストランの要である、という覚悟」
成功しているレストランの裏側には、もしかしたら有能なフードコーディネーターや飲食コンサルがいるのかもしれません。
けれど、その一握りの人物が知られていないのは、「裏方」に徹してプロの仕事をしているからです。
多くのお客様にアピールしたいのは、その「店」であり、「シェフ」であり、「料理」であり、「店長やスタッフたち」です。
世の注目もお手柄も、彼らのものです。
しかしながら、舞台の袖でそれをドキドキと見ている裏方役は、多分一番クリエイティブで、面白くて、最も誇り高い仕事なのではないかと思っています。

  始めのうちは、知らない現場で「よそ者」として摩擦があるのは常ですが「プロ」であればその道のプロにも認められますし、 必ずいつか頼られるポジションに立つことになります。
コーディネーター = 調整役 という言い方もありますが、そのチーム(店)の「要」を担うという覚悟がないと、現場に入り込む
意味も非常に小さくなってしまいます。
 「通訳者」のスキルを身につけるといいですね
外食産業には決して限りませんが、現場にどんどん入り込んで、その一員として仕事を遂行する時には、何と言っても「コミュニケーション能力」が全てです。
意外かもしれませんが、飲食店のサービスマンやシェフというのは概し
て対人関係が苦手だったり、人前でスピーチをするのが下手だったりするものです。
そんな時こそ真価を発揮できるのが まさにコーディネーターの私
たちです。
経営会議でも、スタッフミーティングでも、また時には お客様との
料理イベントの場面でも、その店や シェフの架け橋(通訳者)となって、相手に思いを伝える役目が大変大きいと思っています。
特に料理の企画やイベントの時は、監督兼脚本家 そして通訳者として、大いに人間力と段取りの良さと 食のプロ根性を発揮し
ていく大事なチャンスだと思います。
レストランはある意味ステージですので、お客様を絶対に喜ばせるんだ ! という強い舞台根性を持っている人はとても向いていると思います。
そのためにも いつも 「本物」と「一流」を見る目を養って、人生の心からの楽しみや感動を知っている人になってください。
佐野 由美子 プロフィール
レストランプロデューサー
(有)カメリアエンタープライズ代表取締役 www.camellia-e.co.jp/
「赤坂璃宮」取締役営業本部長
女子栄養大学・非常勤講師 (フードビジネス論)
著書「リピート率10倍アップの飲食店繁盛術」(同友館)

 

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