食のプロ・コラム

夢を叶え、自分を表現する「言葉」

  • 2011年02月10日
  • 日本フードコーディネーター協会

スリーライン㈱ 営業開発部長 
日本フードコーディネーター協会副会長   右田 俊幸

 

夢を叶え、自分を表現する「言葉」

  

「言葉」は日常の生活や仕事においても最も重要なコミュニ
ケーション手段の1つです。
特にこれからフードコーディネーター資格試験2級2次試験、
1級試験にチャレンジされる方には、筆記試験形式ですから
言葉の重要性を再考することは意義あることと思います。
思考は言葉を媒介としています。
私たちは言葉で物事を考えたり、自分の感情を分析したり、
制御しています。
さらに様々な思いや考えを伝えています。
「言葉は考える道具であり伝える手段でもある」という2つの
機能を兼備していることが分かります。


1. 考える

この内、「考える(思う・感じる)」という行為を良く観察して
みると、食事や体を動かしている最中にも同時に行っている
行為です。
人が起きている間、ほぼ100%ついて回る行為です。
このようにあらゆる認識を言葉で行っているという意味において、
「こころ」そのものを根底で支えているのが言葉といっても
可能な程、重要です。
(…しかし、言葉で感情・思いを全て表現し、伝えることは
ほとんど困難であることも認識しておかねばなりません。)
思考は言葉を媒介にしていることを認識すると「言葉は人を
表す」の意味をよりハッキリと理解できると思います。
また、「言葉は文化を表す」といわれます。
言葉は、さまざまな民族や国家という範囲で、その地方の風土で
育まれ、歴史の中で変化してきたということです。
亦、その範囲も様々に規定できます。
日本の地方の食文化や海外の食を伝える際には、大いに
このことを念頭におく必要があります。
職場においては特に、年代の違いを考慮しなければ適切な
コミュニケーションがとれないことにも通じます。
生きてきた風土、環境、人間関係により言葉の持つニュアンスに
微妙な変化が生じるからです。
「ジェネレーションギャップ」がこれにあたります。
接客サービスや、教育、マニアル作成においては特に注意が
必要です。
よく、広告やプロモーション戦略においてターゲット・客層を
絞り込めといわれますが、コミュニケーションの立場からも
同じことがいえます。
よりターゲットの心の琴線に響く言葉での表現が可能に
なるからです。

2.言葉で伝える

私たちは思ったことや考えたことを言葉を道具として相手に
伝えています。
仕事では上司やクライアントに日常生活においては大切な人に。
人は自分の考えや感情を伝える時に自分自身を表現しています。
かけがえのない、世界にただ一人の自分です。
伝える行為が上手な人と、つたない人ではコミュニケーションの
取り方の優劣がつくだけではなく、自分自身であることについての
認識・満足度に差がつくことになります。
みすごすには余りにも大きな「差」です。
言葉は意味を載せて運ぶだけでなく、思想、感情を明晰にし、
考えや・思いを相手に伝えてくれます。


3.文章


人は言葉で考えたり、悩んだりしていますから自ずとその人の
性格や資質が文章にも表れるのは当然といえます。
「文体は人を表わし、文章は書いた内容についての洞察力を表す」
といいます。
考察や知識が浅ければ、それは書いた文章に自然に表れる
ということです。

4.戒め


「人間の認識は始めから解釈を含んだ形で行われる」
言葉について考察を深めると、この文章の持つ重大さ・怖さが
分かると思います。
コミュニケーションにとっては非常に含蓄のある文章です。

5.文章で伝える

ビジネスの場においては、言葉の定義があいまいな場合が
多々あります。
そのために上手く伝えられない、理解されない事態に遭遇します。
言葉を使う場合は、相手や伝えるテーマにより、背景となる
文化や風土、歴史を含めて理解し、適切に言葉を使う努力が
大切となります。
文章においては、内容や文脈中の置かれる位置によっても、
意味が変わってきます。
しかし、言葉は思考の手段でもあり、自分を成長させてくれる
手段であり、自分と大切な人を結ぶ架け橋ともなります。
私たちは普段、余りにも言葉を道具としてなおざりにし、
使い捨てしているように思います。
さらに伝えた言葉に無責任ではないでしょうか。
「人は適切に自己表現している時、ただ一人のかけがえのない
自分自身を表現しています」
誤りなく書き、書いたことに責任を持ちたいものです。

6.筆記試験を受験される方へ

現代は言葉氾濫時代です。
皆様は日頃、小説やメールや雑誌、歌詞など様々な文に
接しています。
読むことは非常に大切なことです。
しかし、試験で解答する文章は、文学的な文章や歌詞、メール文の
ような文章では真意が伝わらない場合が多々あります。
試験は評価するという目的で作られています。
多義性を持つ言葉や、含蓄を含む言葉使いは避けるべきです。
使う場合は意図が誤りなく伝わるように書いてください。
採点者が受験者の意図する意味と違った解釈で採点しても文句が
つけられません。
試験の解答や企画書は箇条書きで簡潔に書く練習をしてください。
ポイントは・・・
主語、述語を明確にし、むやみに助詞、助動詞、連体詞、形容詞、
代名詞、接続詞を使わないことです。
言葉を大切にし、「自分を育み、夢を叶え、豊かな人生に」、
乾杯しましょう!
 
 右田俊幸プロフィール
社内フードコーディネーターとして、食業界の様々な分野で活動。
初代副会長広瀬喜久子氏と、フードコーディネーター協会創設の発案・企画・立上げを
行い、現在に至る。
〈役職〉
NPO法人日本フードコーディネーター協会副会長
スリーライン株式会社 営業開発部長
〈主な活動〉
・日本能率協会主催「フードケータリングショー」「ホテレス」「フーデックス」に
 おいて様々なセミナーやイベントの企画コーディネートを約20年間行う。
・フードシステムソリューション「ニュークックチルコーナー」企画運営
 (2007~3年間)
・女子栄養短期大学部フードコーディネーター特論非常勤講師
・新築病院、福祉施設などの新調理アドバーザー
・大手医療・福祉法人CK化計画アドバイザー
・食関連企業の様々なセミナー講師や事業アドバイザー
〈執筆〉
・「中小企業活路開拓調査・実現報告書」執筆・委員長
(共著)全国中小企業団中央会助成事業
・「医療食・介護食の調理と衛生」執筆(共著) ㈱サイエンスフォーラム
・「クックチル入門」執筆(共著)幸書房
・「フードコーディネーター教本2級」執筆(共著)平凡社
・「フードコーディネーター教本3級」執筆(共著)柴田書店

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