食のプロ・コラム

フードコーディネーターは総合的知識を求められる専門職

  • 2009年09月02日
  • 日本フードコーディネーター協会

                                                                                                                                                                    株式会社スーパーソニック
                                                                                          代表取締役 小島 由光

フードコーディネーターは非常に人気のある職種だと思います。
フードコーディネーター協会に加盟している皆様はフードコーディネーターという仕事が
どのようなものだと思っているのでしょうか。
私も定期総会に何度か参加させていただきました。
女性がほとんどで男性が少ない印象です。
きっと、テーブルコーディネートやメニュープランニング、お菓子やお茶の先生などに
憧れて勉強している方が多いことと思います。
私は、テーブルコーディネートは苦手な方です。
やはり女性のきめ細かな目線が必要ですね。
でも職業としてフードコーディネーターをしております。
フードコーディネーターは幅広い知識と経験から、専門家とともに
トータルプランニングするところにあります。
私の専門は飲食店の経営、運営に関することです。
専門的ないろいろな角度から食に関わる多くの方々と一緒に仕事をしています。
フードコーディネーターの資格を取ったけど、どうやってフードコーディネーターの
仕事をするの?

よくこの質問をいただきます。
フードコーディネーターの資格を取得したからといってすぐにプロデュースや
料理教室ができるわけではありません。
どの世界もそうですが、実践としての下積みが必要だからです。
フードコーディネーターの仕事は総合力が求められるので、
実績や経験がなければ仕事のオファーが来ません。
まずは、自分の好きな分野から勉強するのが一番だと思います。
好きでとった資格なら仕事もきっと楽しいはずですよ。



 (写真1)新店舗プロデュース 豚肉創作料理やまと 横浜ランドマーク店

私の経験を簡単に紹介します。
まずは、イタリアンレストランの厨房にコックとして4年間料理を作っていました。
調理師免許もその時に取得しました。
料理を作っていくうちに、どのようなお客様がどのようにお店を利用しているのだろうと
興味を持ち、その後4年間は店長としてフロアで接客サービスを行いました。
それまでは料理とサービスの2つの角度から仕事を捉えていましたが、店長になり、
マネジメントや経営、会計業務など運営するに必要な知識が重要と感じ、
経営や会計に関する業務を猛勉強しました。
1つの飲食店は会社経営の縮図です。
人を雇い、教育し、物を仕入れて、商品を作り、環境を整えてお客様に提供する。
勉強したことを実戦で経験し、現場で全て学びました。
その後、会計、経営管理を2年行いました。
ここまで10年です。
その後、新店舗の企画、設計を行うことになり、業態開発から企画、設計の
角度からみる飲食店の考え方を学び、デザイン設計事務所に2年在籍しました。
すべて若いうちに経験しておきたかったのです。
その後独立し、外食コンサルティング会社を設立し、今年で10年目になります。
最初のころは仕事がほとんどありませんでした。
実績がないからです。
小さな仕事から少しでも信頼をもっていただけるように真剣に取り組んでいった結果の
積み重ねで実績が認められ、今では約300件以上の店舗のプロデュースや
コンサルティングを行っております。
振り返ると20年もこの仕事をしているのですね。
個人オーナーの飲食店における改善提案から商業施設の飲食ゾーンの環境提案まで幅広く仕事をしています。
最近は不況による価格設定等の戦略的な提案、食の安心・安全の背景から国産食材の流通提案など飲食店における要望もより細かく、高度になってきています。


(写真2)梅酒造りの作業風景 製造の知識と歴史、想いを学び飲食店の従業員に教える。

フードコーディネーターの知識は多岐に渡りますが、どれも必要な知識です。
すべて実践で学ぶことができます。
もちろん勉強するスタンスと学べる環境に差はあります。
私も今ではレストランに関わることは全て行っております。
経営・会計から人材育成、店舗設計、食材の流通、販売促進、出店戦略、業態開発、
雑誌の執筆等、幅の広い仕事です。

まずは好きな分野から挑戦してみてください。
深く勉強していくうちにより仕事が楽しくなると思います。
そして、また新しいフードコーディネーターの方と出会い、一緒に仕事ができれば
私にとっても楽しい瞬間です。
この原稿を読んでいただいた方ともきっと一緒にどこかで仕事ができることと思います。

 

株式会社スーパーソニック
代表取締役 小島 由光 さんプロフィール

店舗コンセプトの立案からハード面の改善提案まで
トータルな指導で定評がある。
日経レストラン、飲食店経営など執筆多数。
国産自給率向上に向けた運動「緑提灯」事務局担当。

www.supersonic-web.com/

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